<<心の世界>>衝動買い(2)

 当人も「衝動買い」を止めたくて悩んでいるのですが、一番に悩むのは親ですね。

親が助言しても「衝動買い」は止まらないから大変です。

本当に困る事は、お金が足りなくなっても買い続ける人達もいますので、借金がたまり返済金で親が困るのです。

親が借金を戻しても、また「衝動買い」を繰り返す場合が多く、最終的には親の負担が続くだけです。

とにかく、借金をつくり返済し、また借金をつくり・・・と、同じ状況が続いて行きます。

「衝動買い」の程度の差は人それぞれに有るので、ケアの仕方も少しは違います。

 

 原則的には当人の人格・心の問題なのです。

明確に表現すれば、その人の心の弱さで自分の心と行動を制御できないだけなのです。

人間社会で生きる以上は、自分の心を明確に知っておく事が大切です。

生い立ちの自分の過去の心が、現在の自分の全ての会話と行動と心を支配しています。

 

 「衝動買い」を治そうと思えば簡単に治ります。

唯、皆がその方法、その“心理療法”を知らないだけです。

日本では『心の治療』が大変に遅れています。

また、お医者さんが“心理療法”の勉強をされていない・・・、これは、頭で理解していても駄目なのです。

自分が、実際の現場で“心理療法”に長期間にわたり関わった体験か、お医者さんでも自らが“心理療法”の体験をしておかないと、本当の“心理療法”を理解できないものです。

 それからもう一つ、多くの日本人の抱えている考え方が大きな問題だと思われます。

これは一般の皆さんに言える事なのですが、人間社会で生きて行く上で「ストレスが無い」と言われる人々が多いのです。

人間って、面白いですね。

悲しいと言えば悲しい現象なのですが・・・。

自分がストレスや心の葛藤を大量に抱えていても「自分にはストレスは無い」と言います。

今現在に“心の葛藤”を感じない人達も確かに居られます。

しかし、そんな方達も自分の生い立ちの心に動かされている事を充分に確認しておいて欲しいのです。

「自分は何もストレスが無い」と思われている人は、余程に今の自分の境遇に恵まれているのでしょう。

それよりも、もっと高い境遇を希望していれば“何らかの心の葛藤”は有る筈ですね。

自分の境遇に満足していても、周囲の他者の心を傷つけている事に気づかない事がありますので注意が必要ですね。

優越感と自惚れの心は案外と怖いものです。

自分の抱えている心、その心に優越感も劣等感も無い方が良いです。

一般的に劣等感や沢山のストレスを抱えていても、“無いと錯覚している事”が本当に怖いです。

 

「心の葛藤が無い」と思っている人達も、自分の過去の心を振り返っておく事が大切でしょう。

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