<<講演>>人生への理解(5)「人対人」

 人間として此の世に誕生するには、一人では不可能である。

誕生した後、一人で生活する事は不可能である。

 

 しばしばと人間嫌いの人達に出会う事もある。

本来的には、彼等も人間が好きではあるが、他人と気持ちを合わせることが下手である。

本当に心底から人を嫌いと思うのであれば、誰の顔も見ないで済む深山の山奥の奥に一人で住めば良いのである・・・。

或いは、絶海孤島の誰一人として住んでいない大海原の島に住めば、それで満足するのではないかと思うが・・・。

 

 人が嫌いだと言う人格の歪な人達は、決して深山の山奥に一人では住めません。

あまりにも孤独感が強くなりすぎて、また、そんな生活は怖くて淋しくて出来ません。

 俗に、人間嫌いの人達は本質的には“人が好き”なのですが、自分以外の人達との付き合い方、態度や会話などを如何にこなすかを理解出来ていません。 

心の底では人が好きです・・・好きになりたいのですが・・無理ですね・・・。

劣等感があまりにも強く、対人関係でもコミュケーションが充分に出来ない事を彼等は知っています。

劣等感=自分と他人を比較して、自分の方が劣っているという気持ちですね。

ですから他人を避けて、自分の人生を暮らす様にもなります。

 

 家族の中、学校の中、職場や社会環境の中でも、他人の皆と同じ心理状態を持てないので、何事につけ楽しくもないし面白くもないです。

引きこもり、登校拒否、出勤拒否などは、歪な心が自分の内側に溜まっていったものでしょう。

歪な心が外側に溢れ出すと、非行や犯罪、殺生事件にまで進展して行くでしょう。

他者を巻き込んで、褒められもしない出来事などが起こります。

 時には人間嫌いの人達から、素晴らしい物・事・文化など起こる場合が稀にありますが、全体的には少ないでしょう。

 

 折角此の世に生まれて来た以上は、楽しい人生であって欲しいです。

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