<<いじめ>>いじめと自殺(5)

 繰り返して言いますが、人は「自分の心は分かるが、他人の心が分からない」と、よく言うのです。

現実には、反対ですね。

自分の心が分からない・理解できていないので、自分以外の他者の心が悪いのです。

 

 本音と建前の心が理解できないと、大人ではないと言います。

学問的には『無意識』・『潜在意識』・『顕在意識』と言いますが、この三層の{心のカラクリ}を知っていないと、他人の心のお世話も出来ないでしょう。

この事は、当方、随分と長い間に渡り心理療法に関わって来ましたが、今でも矢張りその事は間違いないと考えています。

 悩み苦しみの根源は何処に有るか、の問題でしょう。

現在の悩み苦しみを変えようとしているのが、一般の人達の考え方ですね。

現在に抱えている問題を変えただけでは、人間の心の{再生}と{新生}は不可能です。

そうすると、人間の根源の心の問題は残ったままですから、その人の人相や表情や会話や行動などは、根本的には改善されません。

 

 一番に大切なのは“人対人”と“人対環境”への適応でしょう。

しかし、人間は自分の心の中に欲望が多すぎると、適応能力は欠けて来ます。

適応能力の欠乏は、その人の<生い立ち>の心の問題です。

子供達にとって、母や父や兄弟姉妹や祖父母についての{心の関わり}が如何なるものであったか、体で理解しておくべきなのです。

親と子供の自我などと言いますが、全ての子供達は<よしにつけあしきにつけ>親の超自我を受け継いでいます。

親の考え方や行動・会話などが、幼い子供に<見えない影と光を投げかけて>います。

 子供達は自由に羽ばたこうとしていますが、親の超自我が子供達の会話や行動や心の全てを束縛していたり、或いは、子供達の『身』・『口』・『意』を動かしています。

 何処までも人間の心を追求して行きますと、人の心も算数(1+1=2、1-1=0、など)の様に見えて来ます。

学校では、確かに未熟な先生が増えて困っています。

言わないで良い言葉を投げかけたり、言ってはいけない言葉を放ったりする先生が、増えてきました。

ですが、子供達の親、誰しもが自分の心の深い層にある心を再確認するべきです。

親がカウンセリングを受けても悟ることは出来ないでしょう。

 

 親、または、学校の先生もそうですが、自分の心の奥を眺める心理療法を体験しないと、知る事が出来ない人間の心の層があります。

自己を知る心理療法は、世界で最高の心理療法と、当方は思っています。

自分の失敗に気づく事が出来ます。

 

 子供よりも、親が先に体験する事ですね。

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