<<講演>>人生への理解(15)

 動物や植物や無生命体などのお陰で、人間は生かされて生きていると説明しました。

 周囲の人間、いや、巡りめぐって世界中の人たちのお世話を受けているのが現実でしょうが、この事について皆さんは考えていません。

 

 食物だけを見た場合、日本産にしても、外国産にしても、自分の知らない人達が生産し、それを運んで来る人達もいます。

人は、小さなお店や大きなスーパーなど、そこから食品を買って食べています。

見知らぬ人達のお世話を受けています。

果物、野菜、魚、肉、など全てですね。

食物だけでなく、販売されている全てのものには、人の手がかかっています。

 

 人が生きるには、原則として、現代社会では<金銭>が必要です。

金銭は、紙幣や銀貨などにして生き物ではありません。

面白いのは、人間は誰しも金銭を沢山と欲しがっています。

この金銭の<やり取り>も、全て人がやっています。

自動販売機の様な機器で、設定されていれば直接には人の手を煩わせない場合もあるでしょうが、準備には<人の手がかかって>います。

 

 細かく見詰めていくと、人間は自分一人ではありませんね。

家庭の中を見渡すだけでも、IT文明・文化などと言って、テレビ、電気冷蔵庫、電気掃除機、冷暖房、パソコン、携帯電話、デジタルカメラ、などなど、沢山のものが溢れています。

機器のみならず新しい文化が生まれて来ているのでしょうか・・・。

人間の生身の生活する人々にとって、格別に便利さは増えて来ていますが、一方で人間の心の歪化も顕在化して来ました。

大変な時代が来た様にも思います。

 

 人の生活様式は、自分の眼前を眺めて好きな物や好きな人達と一緒に・・・、というのが日常生活の様です。

他人よりも、自分が大切ですね。

その気持ちは、充分に分かります。

 

 自分という人間が、よく言われる{ナルシスト}、{エゴイスト}ではなくて、人間像全体を見詰めて生きて行ける、それなりに調和できる人であって欲しいです。

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