<<心の世界>>36の質問 (4)

      人は、親の勝手な行為によって誕生するだけです。

だから、親の事は考えずに、自分の事だけ考えれば、それで良いのでは ありませんか。

自分が好きで誕生して来た訳ではありませんから。

親の事を考えるのは、過去の事を考える事になりますよ。

未来の事だけ、考える方が<<得>>だと思いますが・・・・。

 

{お答え}

 そうですね、良く受ける質問です。

人間は、現在と未来に向かって生きています。

だから、自分の親とかについて考える時間は、もったいないです。

そう言われますが、人間って自分の心は、自分の全ての過去によって作りあげられます。

自分の過去の何処で、何時、自分の心の葛藤を生じたか、自分の心を点検しておくべきです。

そして、同じような場面が有ったかどうかの確認が、必要です。

そのように、過去の自分を点検しておかないと、自分の心模様にも気付かないままで生きる事になります。

自分の心を知らないと、何かが自分に降りかかって来ても、一体に自分はどんな事柄で、自分の心は如何に動いているのか、全然と分からなかったのでは、どうしようもないです。

人の心は、とにかく、その人の過去の心によって作られます。

 

 自分の未来が、自分の心を形成する場合もあります。

確かに、そう言えます。

そう、未来が自分の心を形成させてくれます。

が、その場合では、その人の心・人格が随分と上手に、現在の時点までに形成されないと駄目です。

「過去の心が、現在の心を作り、現在の心が未来を作る」、当然なのですが・・・・。

考え方によっては、<<逆も、また、真なり>>なりです。

そうです、人って色々な事柄に衝突して悩み苦しみ、そこから脱却できた時に賢く偉くなるんです。

大変な出来事、その人にとっては大変な出来事に衝突してから、そのまま、心が崩壊したままでは、病気になります。

未来の出来事も、確かに、人の表層心理を変えるのですが、多くの場合で、人の心の中は人生の迷路に迷い込んで、身動きできなくなる場合がありますね。

 

 典型的なのは、うつ病、それから、各種神経症、心身症、拒食&過食、非行、いじめ、不純異性交遊、暴言、暴力、家庭内暴力や学校内暴力・・、虐待、アルコ―ル依存、薬物依存症、犯罪、自殺、などなど、色々な症状や病気や出来事などが起こります。

上記の病気や、諸症状が出た場合では、既に、自分の持っている心の「器」では、どうしようもありませんから、「心理療法」が必要です。

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