<<講演>>カウンセリングと内観療法7

 先ず、カウンセリングと内観療法での状況は、環境が全然と違っています。

カウンセリングでは、とりあえず、静かな場所で雰囲気の良い部屋などで行なわれるでしょう。

部屋の雰囲気と言っても、壁の色とか、床の色とか、部屋の広さなどとか、周囲には他者の雰囲気が無く、原則的には、面接者だけが対応して<<耳を傾ける>>べきでしょう。

面接者は着衣の色なども、考えて注意が必要でしょう。

面接者の{{態度}}、{{動作}}、{{話し方&説明}}、などなど、一つ一つに気をつけねばなりません。

 

 カウンセリングで、そういう雰囲気などに注意するのが大切ですが、内観療法〈内観法〉でも雰囲気を作るのは大事です。

 内観療法では、各内観研修所や病医院によって少しながら場所の雰囲気や設定が違う事もありますが、一定の決まったル―ルは厳しく決められてはいないようです。

ある程度までは、同じ方法や仕方でありますが、しばしばと「内観変法」などと言われ「内観原法」とは区別されています。

「内観原法」と「内観変法」とどちらが良いかと問われれば、どちらが<<優れているとは、言えない>>でしょう。

何故なら、{{内観}}を受ける側の、{人の心理状態}によって<<どちらが良いか>>と言うような場合もありますが、決まった予測は案外とできない場合もありえるからです。

 

 内観者の心理状態で、面接者は内観者の{{心の状況}}と{{人格水準}}を見抜く力量を持っている事が重要でしょう。

 内観者の{{心理状態}}によっては、一人で{内観}を受けるのが大変に無理の場合もあるのです。

内観療法〈内観法〉を長期間に渡って関わって来た面接者であれば、簡単に見極めがつく筈でありましょう。

カウンセリングだけでやって来られた心理士には、とても判断できないものであります。

やはり、内観には独特の{{心の世界}}が有るものです。

 

 「内観原法」が、どんなに優れた「心理療法」であっても、すべてにつけて<<万人に適応できる>>方法は、此の世には有り得ません。

当方も、「内観療法(内観原法)」が、人の心の人格改造には最良であると信じてやみません。

25年間に渡り、カウンセリングと内観に関わって来ましたが、今の、現在でも、そのように信じていますね。

カウンセリングでさえも、大変な技量と力量は必要であり、重要であります。

内観療法〈内観原法・変法〉でも、面接者の技量と力量は非常に重要であります。

自分で関わった面接者でないと、理解できないかもしれません。 

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