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2008 年 9 月 17 日 のアーカイブ

<<心の世界>>不思議な人達 5

2008 年 9 月 17 日 水曜日

 日常診療をしていますとね、「動悸がして苦しくて困ります。どうしてか分からないのですが」、などと言われますが、当方には全部が理解できています。

息が出来ない、などなどと、呼吸困難でハアハア―と苦しみながら、緊急で運ばれて来る場合もありますね。

そんな場合に、医師として如何に対応するかの問題があります。

患者さんを診察しながら、心の葛藤には何も触れずに、ですね、知らぬ顔で普通の治療をしておけば良いのかも知れません。

 

 貴方が心の中に<沢山の葛藤を抱えている>から、処理できないから、ストレスコントロ―ル出来ないから、この様な症状が出ますと、説明するとします。

これほど、明確な説明はありませんが、こんな説明を絶対にしない方が良いみたいです。

正確な診断と、正確な治療法を説明するだけなのですが・・・・。

<貴方は心の葛藤=ストレスを抱えている>のだと伝えることになるので、患者さんは立腹し、2度と同じ病医院を、訪れない場合もあります。

 

 医師として、素直に正真正銘の診断をしているのです。

けれども、最近、当方での患者さんの病気ですね、特別に、心の関連した病気である心身症や神経症やうつ病、引きこもり、その他に、ニ-ト、登校拒否、いじめ、虐待、アルコ―ル依存、などなどについても、そして、統合失調症の人達の心の脆さにおいても、当人にとっては大変なのですが、医師が直接に診断して人格は脆弱だから、なんて言いますと、患者さんの家族は<不平や不満>を訴えるでしょう。

心を傷付けているのではないか、人&他人の心の弱さに触れないで欲しい、などと主張されるでしょう。

 

 そう、普通の医療で治療しておくのが、無難でしょう。本当は間違いなのですが・・・

一般の医療で治療する場合、患者さんの心の奥には踏み込まないほうがよいみたいです。

「こんな病気は、二度と起こらないように、自分の心の弱さを見つめて丈夫な心の持ち主になってさえいれば、大丈夫ですよ。根治的な治療が出来ますよ」、なんて言っても患者さんは理解できない人達の方が遥かに多いです。

 

 医療の世界で、何ゆえに、こんなにも「心理療法」が抜け落ちているのか、当方は不思議です。

何故でしょう。

医療は、医療で、確かに、科学や技術や医療機器の発展も顕著で素晴らしいものを見るのですが、どうしようもない位に<心の治療は>遅れております。

医療の全般で、庶民に説明しないといけない状況だと思いますが、医療に関わる人達、時には、精神科医や診療内科医さえも、心の深い場所、深層心理についての<心のカラクリについて>は、全く勉強していない人達もおられます。

医者は、心の裏の{心のカラクリ}までは、見えないようです。