‘講演’ カテゴリーのアーカイブ

<<講演>>うつ病(5)

2006 年 7 月 13 日 木曜日

 人は、知識や知恵などを何処から取り入れるでしょうか。

1.目 から 色々なもの、色々な事を見て学びますね。

2.耳 から 人の話や色々な音を聞いて学びますね。

3.鼻 から 臭いなどを学びますね。

4.舌 から 甘い、辛い、すっぱい・・・などを学びますね。

5.身 即ち、触覚 気持ちが良い悪い、痛い、痒い・・、などを学びますね。

6.心というか意識 上記に述べた様な五官があっても、これが作用していないと全く何も認識できません。

全ての人は、人生を勉強することも、“五官六官”で区別しながら生きています。

現在の自分の有り方、生き様などを客観的に知る事が大切です。

今現在の自分の“五官六官”を点検するべきです。

{再生}や{新生}を求めるのに、現在と未来を考えても有効な方法はありません。

「自分の全ての“五官六官”を如何に使用していたか」を、過去に遡って点検します。

人間は、誕生してから現在に至るまでの生い立ちの過去の中で、全ての五官六官を使いながら、情報を大脳の奥深くに刷り込んだまま育って来ています。

そこで、この様な事柄までを念頭に入れながら自分を見詰めるのです。

過去の自分を見詰める事によって、“何処でどうして失敗したか”が分かります。

過去の失敗の中から、今の自分の間違っている事柄などを訂正出来ます。

 

 何度も申し上げますが、人は色々・様々な方々が居られます。

自分の目で書物を読んだり、絵を見たりする・・・、眼で見て物事を判断することが上手な人が居ます。

しかし一方では、見て判断することが苦手な人達も居られます。

耳で聞いて物事を判断することが得意な人も居られます。

そこで、耳で聞いて自分の人生をどう判断するか・・・人生とは一体に何か?などと、疑問を持って聴き、そして今後の自分の人生を生きてゆく糧にして頂いたら良いと思います。

耳だけでなく、鼻での臭い、舌での味わい、身即ち体・触覚ですね・・・、触れてどう感じたか・・・などです。

あまり難しい事を“字を読んで考える”のではなく“耳で聴いて考える”、また、その他の方法での刷り込みを、熟慮してみる事なのです。

 

 各種神経症、うつ病、各種心身症、パニックディスオーダー、登校拒否、出勤拒否、非行、引きこもり、アルコール依存、ドラッグアディクション・・・など、何故にこの様な事態・状況になるのかが問題です。

自分の過去を{課題}に沿って熟慮すれば分かります。

人生を有意義に生きるために、“自分の存在とは?”、“自分とは?”、“自己とは?”、“自分と他人との関係は?”などなど・・・。

 人生、生きる過程において、気楽に悩まずに楽しく生きて行く事が出来るために「インターネット心理療法」を利用しましょう。

<<講演>>うつ病(4)

2006 年 7 月 11 日 火曜日

 「うつ病」にならないために、「うつ病」から解放されるために、・・・などで、お話をしています。

 

 自分の現在の心、或いは、現在の考え方は、過去の心に裏打ちされていますので、矢張り自分の過去の心が大事ですね。

「過去を振り返らないで!」という言葉は、かっこ良い様に感じられる人がいるかも知れませんが、本当は、自分の心・人の心、人の心のカラクリを知らない人がよく言う事葉です。

本当は、一番にまずい言葉なのです。

人の悩みや苦しみを理解出来ない人達の言う言葉です。

 

 「うつ病」は、大脳内の生理学的&生化学的変化も見られます。

悩む事が最初になって、同時に大脳の生理学的変化も後から変化しますので、逆に、人が悩む事、執着する事、拘る事から解放されますと、大脳内の生理学的変化も改善されます。

 夜間眠る事が出来なくて苦しんでいる人の場合では勿論<薬は必要>です。

執着するが故に、昼間でも頭の回転が全く出来ない人達もいますので、この様な場合では薬の助けも必要です。

しかし、薬で“人の心を変革する事”は出来ません。

薬は、人の感情の浮き沈みを少しばかり持ち上げる事は出来ますが、最後まで人の心の進歩、格別に人生を生きて行く知恵を与えてくれる訳では有りませんから、そこら辺りを治療者も充分に知っておくべきでしょう。

 悲しい事ですが、日本のみならず世界中で“うつ病者が悩まない人になるような方法”を考えている人達は少ないようです。

医療の世界でも、うつ病の人達に“心理療法”を受けて本当に悩まない苦しまない人間にしてあげようなどと考えないのですから、当方から見れば不思議でもあります。

不思議と言うよりは、医療者も行政の人達も{悩みの解決}については勉強していないので仕方が無い事なのかも知れません。

 

 人は誰しも、悩まずに悲しまずに生きる事が最大に重要だと思います。

しかし、人として生まれて生きる以上“一度も悩まず”という事は少ないでしょう。

それなりに少しは考え込む時もあるでしょうが、どれほど自分の心の葛藤に対して無意識的に今の自分の心を調整しているかでもあります。

人には、本音と建前の心があると言われていますが、幼児的な人はこの本音と建前の心が上手にコントロール出来ないのです。

本音と建前と言えば、言葉に少し拒絶反応が出るかも知れませんが、本当に大切な言葉です。

 人は、自分の持っている心を全部知っておくと、何事が眼前で起ころうと環境や他人の動きに上手に対応出来るものです。

「人生を迷わずに生きる事」これは“自分の過去を振り返る事”、それ以外に方法は無いでしょう。

 

 前だけ向いて生きる方達もおられますが、当方から見れば悲しい人達としか思えません。

また、別の機会に話しましょう。

<<講演>>うつ病(3)心のカラクリ

2006 年 7 月 8 日 土曜日

 何度か重複してお話するかも知れません。

話の出始めが違うだけでも、聞く人からすれば聞き始めが異なる事で耳に届く場合もあります。

 

 「うつ病」にならないための話、「うつ病」から解放されるための話です。

自分の眼前、自分の未来に何事が起ころうとも“悩まない人”になっておくべきでしょう。

そうは言っても<言うは易い>が<現実は厳しい>などと言われることでしょう。

しかし、そういう心の境地に少しでも近づくべきですね。

「うつ病」の人達は、唯、唯、ひたすらに“心の拘り”を持っています。

“心の拘り”を持ちながら、漠然とでも<自分が何に拘っているか>に気付いている人達も居ますが、全く気付いていない人達もいます。

悲しいですね。

悩みながらも、何故?どうして?などと案外考えないものです。

そんな思案を出来る人達は「うつ病」にはならないとも言えます。

心の操作が大切ですが・・・。

 

 人の心を、浅い心(今の心)と深い心に分けてみます。

どちらが大切か?です。

多くの人達は“今の心が大切だ”と言われると思いますが、実際は違うのです。

長年月に渡り心理療法に関わってきましたが“深い心”の方が重要です。

今までに聞かれた事があると思いますが、無意識、潜在意識、顕在意識、と言われます。

人は誕生してから、いや厳密に話をすればお母さんのお腹の中に居る時から、既に何らかの母親の影響を受けています。

誕生~新生児~乳児~幼児~小児~生徒~学生・・・と成長しますね。

家族の中で、両親、兄弟姉妹、祖父母、或いは、学校での生徒達、近所の人達、両親以外の自分を育てた人達、或いは、社会に出てからの周囲の人達・・・、年齢を重ねる度にその頃の意識は下層に沈みます。

現在の意識から下方に流れて沈潜します。

今、何かをする為一生懸命夢中になって心を一つにしているつもりの場合もあるでしょう。

自分は今の心だけが中心と思う人もいるでしょう。

しかし、現在に至るまでの、夢中になって自分が動いている心、動かしている心も、自分の過去の生い立ちの諸々の心が裏打ちをしています。

 

 自分には「過去が無い」と、ぼやいている人を時折ですが見かけます。

少しでも、心の勉強・学習をして欲しいと、常に考えている私です。

自分の心の底で動いている心を勉強する事です。

自分の心の内なる心を静かに眺めて、深い心に自分がどんな心を持っていたかを勉強する事です。

 

“本当の自己”を知る事です。

「インターネット心理療法」で大丈夫です。

<<講演>>うつ病(2)心のカラクリ

2006 年 7 月 5 日 水曜日

 殆どの人達は、現在の状況、或いは、近未来を考えて生きています。

これが普通の人達の生き方ではあります。

誰もが「自分が幸せになりたい・・」などと何時も、そう思っている筈ですね。

何かを求め、追い求めています。

その{何か}が問題でしょう。

 

 普通社会で働いている皆さんは、多くの場合何がしかの“金銭”を求めています。

また、人によっては“地位”や“名誉”などの場合もあります。

或いは、置かれた状況によって異なりますが、若い人達の間では“異性の友達”や“恋人”が欲しい・・、当然ではあります。

 体だけが成長して、精神が成長していない人達も見られます。

人間、体も心も歳相応に成長する事ですね・・・。

そうでないと、男性同士、女性同士、異性関係の付き合いも出来ません。

人は誰かと一緒に居て、初めて心が癒されるものです。

勿論、自分の好きな趣味や道楽などを持っている人達もいるでしょうが、そんな好きな事柄についても、長期間にわたり自分一人で行っていると、矢張り寂しくなるものです。

自分が好きでやっている事柄でも、誰かに聞いて欲しいと思う様になるものです。

長期間人間の顔を見ずに時間を過ごすことは、誰にとっても寂しいものです。

一時的には”物”で癒されるでしょうが、人生を生きるのに、人は誰かと一緒に<会話や行動や心>の交流ができる事が大切なのです。

長期的に観察すると、人間は一人では駄目なのです。

では、引きこもり、登校拒否、出勤拒否・・・、「引退して山奥で一人住んでいる人も居るではないか」と、言われる方もおられるでしょう。

本当のところは、人との付き合いに草臥れているだけか、付き合いが出来ないから人を避け、社会適応していないのです。

彼等は、大変に悩んで悲しんでいます。

 

 自分が、“勝者”ではなく“敗者”である事を確実に体で認める事が大事です。

人は、自分が駄目な人間だと言わないし、そう思われたくないものです。

自分が“駄目な人間だ”と、心の底から話す事ができれば、そこからまた人は這い上がる事が出来るのですが・・・。

「告白」という言葉がありますよね・・・。

勇気を出して・・・本当の自分の心を表出する事ですね。

カミングアウトもありますが、純粋な<告白>とは少し違います。

“よく思われたい”、“褒められたい”、“賞賛を浴びたい”、などと考えると余計にストレスは溜まります。

 皆から「貴方は駄目人間ですね」と言われた時、「そうなのです、駄目人間なのです」と、相槌を打つ事が出来れば最高の人間となれるでしょう。

 

自分の本当の正直な心を表出できれば、悩まない人になれます。

「うつ病」にもならないですね。

「うつ病」からも解放されますね。

<<講演>>うつ病(1)会話と行動と心

2006 年 7 月 3 日 月曜日

 今回は、「うつ病」の話しをしましょう。

悩みと苦しみ、「うつ病」ですね。

心から来る病気は沢山とありますし、数をあげれば限(きり)がないですね。

神経症や心身症でも数えられない程です。

一番に分かり易い“心から来る病気”が「うつ病」であろうと思います。

そこでこの講演では、数回「うつ病」についてお話してみましょう。

 

 当方では、25年間も“心理療法”をやり続けてまいり、約6千人位の人達が“心理療法”を受けて行かれました。

当方で一番に多かったのが「うつ病」です。

人は悩みながら苦しみながら、日常生活で人生を生きています。

自分では沢山と心の葛藤を抱えていますが“自分の心”に気付きません。

教えてあげても「自分はストレスを持っていない」と主張する人達も居られます。

 

 悩みを持たない人達は「うつ病」には絶対になりません。

これだけは断言しておいても良いでしょう。

しかし、人間社会の此の世を生きる上では、余程人生について<しっかりと“勉強”というか“学習”>をしていない限り、悩みや心のストレスを持たない人達はいないでしょう。

人生、人間社会での人の生き様については“生存競争だ”と、この様な表現をしたくないのですが、細かく見詰めるとその“生存競争ではない”と否定する事は出来ません。

人は、ある年齢まではどうしても“自分の親”或いは“親に代わる誰か”に育ててもらわないと成長出来ません。

勿論、肉体だけではなくて心も一緒にですね・・・。

年齢相応に成長するしかありません。

肉体のみが成長しても、心がともに成長しなければ得体の知れない生き物になるでしょう。

 社会の中で、ある程度自分以外の他者と共同生活が必要なのです。

お互い人対人のコミュケーションが出来て、初めて人生を自立して生きて行けます。

家族の中で、社会の中で、或いは、様々な集団の中で・・・、人はそれぞれ誰かと会話するなど“交流”が重要なのです。

しかし、自分の頭というか心の中に、相手と会話をする“交流の力量”を持っていないとギクシャクして来ます。

他人を目前にして、それなりの会話能力を持っていないと何も話せません。

一緒に遊ぶ事さえ出来ないでしょう。

遊ぶ事、楽しむ事、趣味などについては、皆がそれぞれ違うので、それなりの同じ趣味などを持っている人達と遊べば良いのですが、それであったとしても、上手と下手に分かれます。

皆が満足しながら、会話と行動と心の<つながり>が、出来るかどうかです。

 

心の葛藤を抱えなければ「うつ病」にならないし「うつ病」からも解放されます。

人生を楽しく生きる<知恵>を自分の身につけましょう。