‘講演’ カテゴリーのアーカイブ

<<講演>>カウンセリングと内観療法12

2010 年 8 月 6 日 金曜日

 カウンセリングと内観の区別を、少しながら述べて来ました。

自分の過去に触れない限り、「至福体験」・「至高体験」・「神秘体験」に至る事はないでしょう。

カウンセリングにても、少しながら角度を変えてクライエントに受けて頂く、自分の過去を見るなど、{課題}を少し提出して考えて頂く方法が考慮されるべきでしょう。

顕在意識、そう、人間は<<今の、現在の心=顕在意識で考え込んで>>悩んでいます。

無意識と潜在意識の中に澱み捩れた心が、多く人間には有るものです。

全ての人に有るでしょうし、絶対に有ります、「「絶対に・・」と言う言葉を、使います。

 

 誰も皆が「本音」と「建前」を、意識しながら生きているか、又は、無頓着で漠然と使い分けしているかです。

人格水準の歪な{{人}}は、この自分の心の「本音」と「建前」の心の使い分けの出来ない人達なのです。

皆が{生い立ち}、{育ち}、育てる人も違うし、{生い立ちでの人や環境}が異なっています。

そんな人間の間で、{人}は生きていかねばなりません。

性格・人格が同じように見えても、見えるだけで、プロの臨床心理士、格別に、卓越した内観面接者が人間を見れば、人の心の<<裏側までが、容易に見えて来る筈>>ですね。

面接者に見える心、明確に見える心でも、他者の心を、簡単に変えるのが困難です。

貴方は、「本音」と「建前」が違うから、両方の{心}を一つにして纏めて生きて下さいと、お願いしても、出来る訳もなく治る訳ではありません。

 

 「本音」と「建前」が、明確につながった時に、人間の心は<<素直になります>>ね。

面白いのは、人間世界を生きるのに非常に上手な人は、自分の「本音」と「建前」を素晴らしく上手く<<使い分けて>>います。

現実に、他者の目前で<<自分は真実には、思っていない事柄でも、真実なような顔をして>>他者と言葉を交わし、同じように行動もとるものです。

それでも、他者には、自分の内面の心の「本音」を見透かされないように、しています。

人間の集団の中でも、企業の中でも、上司に対しても、部下に対しても、自分の「会話」や「行動」や「心」を使い分けるのです。

その心の{{使い分け}}が、集団の中でも皆に<<見透かされない>>から立派です。

 

 集団の中では、或いは、個人の目前でも、自分の心を<<どれほど、積極的に使い分けができる>>かです。

「本音」と「建前」が、素晴らしく一挙につながった時に、「至福体験」・「至高体験」・「神秘体験」などを体得するでしょう。

無意識と潜在意識と顕在意識が、一挙に直線的につながると、大脳の海馬の変化も起こるし、神経内分泌ホルモン免疫のバランスも一挙に<<良い方向に>>変化します。

人間は、「死」を避けるもので、<<死にたくない>>など考えていますが、己の潜在意識にまで、「「無常観」」を抱きとめておくのが最高の人生でしょう。 

<<講演>>カウンセリングと内観療法11

2010 年 8 月 4 日 水曜日

 そう、内観療法〈内観法〉は、心理療法の場所が一定に設定されています。

自分の過去を、孤独になって探求していきます。

最初は、人によっては、なかなか思い出さない人も居ます。

また、思い出しても、自分の好き勝手に自分の勝手な方向で過去を手繰りだしても、あまり、自分を変える事が出来ません。

ある意味では、自分の自由は束縛されます。

最初の2~3日は、人格水準によって<<こんな事柄をして何の役にたつのか>>などと、不満も出て来ますし、そのまま、不満を抱えて内観を中止する人も、確かに居ます。

 

 初日に内観を中止して、帰る人も居ます。

 こうした、誰も初日では、理解できない心の世界が有るのですが、自分には合わないとか考えてしまいます。

普通の方達であれば、まあ、仕方がないので<<言われた通りに、少し頑張ってみようかとか>>考えますが、本当に心の世界を勉強しようと考えない人が居て、本当に大変です。

御本人が、大変な状態にあり、そこから抜けだせるために{{内観}}をお願いしていますが、内観面接者の気持ちを理解できません。

 とにかく、{{内観}}は、3~4日だけでも頑張ると必ず心の糧を得るものです。

ここまで、説明しても、自分で歩かないと不透明な心の世界です。

時には、2~3日で<<少し分かったような気分>>、後は、自分の心の歪んだ世界を見たくないと考える人も居ます。

 

 とに角、自分の過去の会話や行動や心は、凄く歪んでいるものです。

人間の誰も皆に言える、事なのです。

そして、歪んだ心を<<告白して>>初めて人間は生まれ変わっていくのです。

生まれ変わった人でないと、未知の心の世界で理解しにくいかも知れませんが、時には、臨床心理士、面接者の語る言葉にも自分で受け入れて実行してみる事です。

{{内観}}も、4~5日を越えると、自分の心も体も変化して来るのが理解できる筈です。

頭痛、肩こり、動悸、腰痛、腹痛、下痢、不安、恐怖、悩み苦しみ、全部が消えます。

凄く心地が良くなって来るのです。

 

 「至福体験」、「至高体験」、「神秘体験」などまで、体験される人も居ます。

自分は寝てないのに、目前に{{突然に、霧や靄に包まれて、自分はその中で体もフワフワで軽くなり、体も心も軽くなり宙を浮いた感じで気持ち良く}}、また、内観の7日あたりですが、朝の食事中に、ふっと、自分の目の上の{{どんよりとした曇り空の中に突然に、雲の一部が晴れて快晴となり真ん丸い青空が出現して、自分が下に寝ていても、自分の体から、体の疼痛と全身の不快感、嘆きなども、全部が真ん丸い青空の中に吸い込まれて行った}}、その後には「「幸せ」」だけが残っていた、そんな「「至福体験」」・「「神秘体験」」をされる方達もいます。人間にも、不思議な世界が有ります。

<<講演>>カウンセリングと内観療法10

2010 年 8 月 2 日 月曜日

 人の心を<<良い方へ>>変えて頂くために、臨床心理士は<<何をするべきか>>でしょう。

どんな「「良策」」といえども、万人に全て100%、いや、1000%も間違いなく、全てが<<こうすれば>>変わる&治ると言うものは、此の世には無い筈です。

当方、随分と長期間にわたり、「心理療法」に関わって来ましたが、その間に、来談者の人達から<<学ぶ事柄>>は、多かったです。

来談者の経過を、彼等の会話と行動と心の話を聞いていると、これまでに<<何をして、心の回復を考えたか>>の全部が、当方には見えて来ます。

 

 斯く斯く云々などと、沢山の人達から<<話を聞いて>>いかざるを得ません。

たくさん方法がありますが、この方法は、駄目だとか、こんな人達には、どんな方法があるのか、随分と考えさせられます。

失敗したこと、悲しかったこと、立腹したこと、などの事柄を聞く、自分の耳で確認する事柄が重要です。

沢山の色々な悩み苦しみを抱えて、色々な異常会話・異常行動・異常な心など、人によって表現の仕方が皆さんで違います。

だから、心の脆弱な人達に対して、この方法が一番に適しているなんて言えません。

唯、唯、治療法として、専門家も沢山の色々な人達が居ます。

 

 皆さんが、自分の方法が良いと自己主張されます。

しかし、人間が此の世を生きる限り、<<所変われば、品変わる>>ではありませんが、「「心理療法」」の中で、相手に対して方法を変える、と言う考え方もありますが・・・。

当方の体験上から見ていると、人間の潜在意識と無意識の治療をしていくのが、最高に良いと考えます。

何時も言っていますが、誕生後から~~生い立ちの心、そして、現在まで歩いて来た心を開拓して、自分の足りなかった心を点検する事です。

自分の過去を見つめてみないと、自分の{{愚かな心}}は見えないのです。

<<過去を振り返るな・・>>と言う人も居ますが、人間の心の成り立ちを勉強していない人達です。

 

 何度か、伝えましたが、心の歪んだ部分が、人間の大脳の奥深くに有る海馬に歪な心となって、恰も「「歪んだ積み木」」のようになって積まれて、歪んだ心が沈潜しています。

その、海馬の中の「「歪んだ心」」を耕して、綺麗にした「「心の積み木」」を積み替える事です。

海馬が、綺麗な富士山や綺麗に見えるピラミッドのように、積み替えられて行く事が大事です。

本当の自分を生きるために、自分の本当の心を明確にしておく事です。

何処に居ても、どんな人に出会っても、<<立腹しなく>>なって来る筈です。

海馬の歪んだ「積み木」」を組み替えて、いきましょう。 

<<講演>>カウンセリングと内観療法9

2010 年 7 月 29 日 木曜日

 先述した{{フラッシュバック}}の件についても、人間の誰にも言える事柄ですが、非常に大切な{{話}}をしておきます。

自分の過去を振り返ってみて「「フラッシュバック」」するような人達は、自分の素晴らしい人生を精力的には生きる事が出来ません。

自分の過去に「「フラッシュバック」」するような心の状態を抱えて生きるのは、大変に疲れるものです。

 

 自分の過去の心の中から、自分の現在の心に<<大きなマイナスの打撃を与えるような心の葛藤を残しておいては、人生の良い生き方と心底から楽しい人生を過ごすのは不可能です。

それ故に、精神科医や心療内科医の先生達が<<悩み苦しむ患者が心理療法を受けよう>>としても、しばしばと患者さんに言います。

{{過去を振り返る}}治療は、行なわない方が良いと言います。

医師達のこんな考え方は、理解できない訳でもありません。

当方でも、4000人ばかり{{過去を見つめる心理療法}}を行って来ましたが、<<2人ばかり、フラッシュバックを起して>>います。

 

 当方、医師ですから、一人は「喘息発作の発症」・・・幼い時から喘息があった人ですが、7泊8日の宿泊内観で<<立派に自分の過去の心を開いて>>納得して喜んで帰宅されました。

たまたま、この方は<<当方で、内観前に{5枚の絵}を描いて頂き、内観直後に{5枚の絵}を描いて>>頂きましたが、会話にても態度にても全くと自分の心を良好に変革されて帰って行かれました。

「「フラッシュバック」」するような過去の心を抱えて生きていると、有意義な人生を過ごせないですよ。

過去の心に触れない・触らない・見ない・見たくない、などなどと、そんな心を抱えていますと、今の現在の自分の心が<<自分の過去の心に裏打ちされています>>ので、絶対に「「フラッシュバック」」するような過去の心を消去しておかねば駄目ですね。

 

 人間の心って、面白いです。

今の現在に生きている事は、不思議な気持ちがしますが、全ては自分の過去の心に<復讐せんがために、生きて>いるって、感じがします。

それも、詳細に観察しないと、人間の会話や行動や心は、何故、こう動いているのか、不透明、不確定、不確実です。

人間個人、地域、国対国、政治や、営業&企業、なども、誰も皆が過ぎた過去を反省??或いは、思い出しながら今の現在の行動や会話や考え方をしています。

「「そう、2009年の夏の選挙を見れば、誰もが理解できるでしょう。自民党では駄目だとか、民主党では駄目だとか、皆が過ぎた直前の過去、或いは、以前からの過去を無意識に考えて動いていますが、面白い集団行動でしょう」」。  

<<講演>>カウンセリングと内観療法8

2010 年 7 月 27 日 火曜日

 内観療法〈内観法〉では、各内観研修所や内観を行なっている病医院で、様子が少し違います。

前記していますが、この辺りは、初めての内観者には理解できませんが、とりあえず、再度でも説明しておきます。

設定場所の雰囲気つくりも、説明した通りです。

  

 カウンセリングと、内観そのものの{{違い}}ですね。

原則的に、カウンセリングでは、クライエントの{{深い心}}を積極的に探求する作業は有りません。

来談者の話に耳を傾けるのが、普通であります。

当方の観察では、カウンセリングと言う言葉は、皆が知っているようですが・・・カウンセリングを受けると、全ての心の問題が解決できるような、そんな<<思い違い>>をしているみたいです。

カウンセリングにも、限界は沢山とあります。

 

 勿論、今から述べる{{内観}}にても、人の心を変える事には<<限界が有る>>事は素直に伝えておかねばならないでしょう。

心理士、或いは、面接者の希望通りにクライエントが、また、その家族が<<動いてくれさえすれば>>事情も随分と変わってきます。

 家族が一緒に、「心理療法」を受けてくれる事、格別にクライエントの家族が一緒にクライエントと{{内観療法を受けてくれる事}}、これが最大に重要であります。

  「インタ―ネット心理療法」にても、悩み苦しむ{人、特別に若年者の場合}では、親が一緒に「インタ―ネット心理療法」を受けてくれれば、子供達〈若い大人も含めて・・・〉の心・性格・人格・各病気も治っていきます。

これは、現場で暫くの間、そのような「心理療法」に関わっていかないと理解できない事柄でしょう。

 

 設定された「内観法、内観療法」を含めて、色々な変法などもある訳ですが、来談された最初の状況で<<しっかりと、内観についての説明が重要であり>>、十分に話をしておかないと、初日に{{内観}}を中断する人達、1~2日後に{{内観を中断する人達}}、{{3日、4日、などに中断する人達が現実に居ます>>ね。

4~5日まで頑張ってくれますと、随分と自分の心が見えて来ますから、自分の心が楽になり{{体まで、楽になって来ます}}から、その後は{内観を中断する人達は減って}来ます。

  本当に、最初の{2~3日の間は、何をしているのか、内観の体験者達}にも理解できない心の世界ですから疲れますが、その後は真面目に体験しておれば<<心も体も、とにかく>>気楽になって、益々と真剣に行なっていこうと考えるようになります。

如何なる人でも、1日で己を悟るのは無理ですね。