‘家族・親子’ カテゴリーのアーカイブ

<<家族・親子>>「子育て・親の責任」(4)

2006 年 5 月 12 日 金曜日

 親は、子供の成人式が終われば大人になったと思います。

確かに年齢的・肉体的には<大人>であっても、心の内容は限りなく“幼児性の心”を持ったまま成長している人達もいます。

心が未熟なままの状態で成長すれば、他者の集団に付いて行けない人達が沢山と出てきます。

苛め、非行、暴力、登校拒否、引きこもり、シンナー、不順異性交遊、などを引き起こしてしまう場合もあります。

 

 子供の顔や表情、行動などを注意深く観察していれば、<悩んでいる>表情も見えてくるものです。

そんな子供の表情を見落としてしまう事は、どう考えても家族というか“親”の責任でしょう。

何故ならば、子供が“学校で過ごす時間”と“家庭・家族で過ごす時間”では、どちらの時間が多いか・・・、誰にでも簡単に分る筈です。

 テレビや新聞などマスコミでは、一昔、二昔前に比較すると、遥かに子供達(人格的に未熟な大人を含め)の様々な事件が多く報道されるようになりました。

確かに学校にも未熟な先生が増えているし、未熟な子供達も増えているのですが・・・。

 

 苛められたり、自殺したりする子供達(大人を含めて)は、彼等の生い立ちの中に“膨大な量の心の葛藤”を溜め込んでいます。

ちょっと触れ残したのですが、親の思いで“親が出来なかった事柄を子供に託す”場合でも必ず“大量の心の葛藤”を残します。

ですが、極一部では親と子供が心の葛藤を持ちながらも、何とか<和>が取れ、スポーツや芸能、文化の中で大成する事もありますね。

親と子の心の<ギリギリ>の限界点を歩いている様なものでしょう。

親子共に運が良くて、一般社会において{認められる地位や栄誉}にまで登りつめた場合では良好でしょうが、それでもその後に注意しておかないと何が起こるか知れません。

 

 所謂「早熟」で育った場合では、必ずや生い立ちで様々な心の葛藤(例えば、自分は皆と同じ様な遊びを持たなかった、など)を残すでしょう。

世間の人達とは全く違う若年の人生の旅をしているのですから、早く出世せした人達にも、自分の過去の違和感的な心に引きずられる事もあるでしょう。

 

 要するに、人の“現在の心”は、“過去の心”に裏打ちされているのです。

現在の心・会話・行動を、動かしているのは、全てが、“過去の心”だと知って欲しいのです。

 

 親が自分の過去を知っておかないと、子供の過去も見えないものです。

親から先に「心理療法」を受けてみて下さいませ。

例え悩める人が難治性のうつ病者でも、親に認知症さえ無ければ、親と一緒に「心理療法」を受ければ大丈夫です。

<<家族・親子>>「子育て・親の責任」(3)

2006 年 5 月 11 日 木曜日

 先天的に、心の世界を解釈できないで誕生して来る子供さんも見られる。

先天的ではあるが、誕生してから暫く後に、心の解釈が出来なくなる人達も見られる。

親として、大変に辛いものであることは言うまでもないだろう。

また時折ではあるが、思春期や成年期・壮年期、老年期になってからも精神状態の破壊が起きて来る人達も見られる。

ここでは先天的な心の状態と意識のレベルついては除外しておきたい。

 人間世界では、如何なる人達にも何事が起こるかも知れないから本当に大変である。

とりあえず此処で皆さんに伝えたい事柄は、親の育て方によって後天性に、即ち、生い立ちから育つ過程で人格形成が上手に出来なかった場合を説明しておきたい。

 

 母親の胎内に居る間の心を回想できる人は、現実的に居ないと思います。

俗に言われているところの{胎教}などは、一考を必要とするでしょう。

生理学的・物理学的にも、胎児が胎内にいる時に、母親が薬の内服をしていたり、母親の心が不安定で母親の呼吸が早かったり心臓の鼓動が早かったりすれば、胎児の体や大脳にインプットされるでしょう。

胎児から、誕生して新生児、乳児、幼児、小児、学生、思春期へと成長して行きます。

生まれてから育っていく子供達は、自分の親に対して、自分が<どう見られているか>を大変なまでに注意深く気を使っています。

親から見れば、大人しく優しい子、親の言う事を<何でもしてくれる子供達>は、成長してから不思議な程に“心の歪で幼い精神を露呈して来る場合”が非常に多いです。

幼い時から親の言う事に対して、全く<言う事をきかず、常に暗い顔や反抗精神を示している子供達>も成長してからが大変ですね。

しかし親は、子供達の様々な表情や行動や会話(会話をしないのも、“会話しない”という会話です)を呈している事に、なかなか気付きません。

 子供達は、母親に対しても父親に対しても(場合によっては、祖父母や兄弟姉妹{一人っ子も問題}に対しても)、心の奥底に“心の葛藤”を溜め込んで成長します。

ですが親は、この様な子供達の心の奥底にある葛藤に気付きません。

子供達の心を理解できずに、親は何時も<親自身の考え方・子育て>は正しかった筈だと思っています。

子育てについては子供達を放任し過ぎで、好きな事ばかりしている親も多いです。

親の出来なかった事を子供に託す、或いは、親の地位や名誉にまで子供を引き上げてやりたいなど・・・、ちょっと間違えば子供はプレッシャーで押し潰されてしまいます。

 

 どんなに学問が出来ても人生の途上で崩壊の道を辿る事もあります。

親が先に「心理療法」を受けるべきです。

<<家族・親子>>「子育て・親の責任」(2)

2006 年 5 月 10 日 水曜日

 確かに、一部の親は子育てに夢中になる。

一生懸命に育てようとする。

極一部の親は、全くと子育てには気持ちが向いておらず、自分の好きな事柄ばかりしておいて、子育てには全然と心を向けずに、好きな事ばかりしている親もいる。

親が、仕事もせず自分の遊びに夢中になっている場合もある。

親が、自分の仕事にのみ気持ちを向けて、子育てには全く関心を持たない場合もある。

子育てに戻って、親が努力をするとしても色々なケースが有る。

勉強!・勉強!などと、勉強に一点張りの親も居る。

勉強はさておき、スポーツや趣味、或いは専門的な一部の芸術など、親が自分の考えている事に夢中になり子供へ強制する場合もある。

必ずしも親は“勉強”だけを押し付けているものではないだろう。

 

 子育てについて、ある意味では親が余程に注意をしていないと、子供が幼い時には有能に育っている様に見えても、駄目な大人になってしまう場合も沢山とある。

本当に子育ては難しい。

 

 子供が大人になって駄目人間であった場合は、矢張り親の責任である。

有能・天才的に育ちながらも人間社会の掟に付いて行けず脱落して身動きできない場合も起こってくる。

親が上手に育てた積もりでも、子供がある年齢になった時、突然に<幼児帰り>してしまう場合もあるので、プロの心理士から見れば不思議というか何とも悲しいものでもある。

人格水準の低いまま、学問だけは優秀であったが他者との心の<やりとり>を全く解釈出来ないままで成長した人もいる。

未熟なまま大人になった人達を、心理士が賢明になって「心理療法」により心の成長を計ろうとするが、どうしても一対一の「心理療法」では、彼等を精神的に成長させてあげられない場合も多々ある。

「心理療法」に関わっている心理士が上手でない場合も有り得る。

心理士がどんなに有能であっても駄目な場合もある(これは心理士が駄目人間なのではなく、クライアントがあまりにも人格水準の低いまま大人になったケースである)。

 

 心理士は当人の母親や父親になる事は出来ない。

仮に本当にそんな役割をすれば、クライアントはそれなりに人生を生きては行けるが、二度と実家に帰る事は無いだろう。

だから子育てについては“親が悪い”、間違いなく悪いのである。

 

 「親の因果、子に報い」

その間違いを親が心底と気づいた時に、子供を見る眼が変わる。

どちらかと言えば、親が先に「インターネット心理療法」を受けないと駄目です。

<<家族・親子>>「子育て・親の責任」(1)

2006 年 5 月 8 日 月曜日

 子育てについて、当方が20年来に渡り心理療法を行なって来た過程において、全てが親の責任だと言っても過言ではない様です。

勿論、何事についても100%間違いないとまで断言することは差し控えます。

どんなに詳しく話を説明しても、聴く人が話しの内容を理解する能力がなければ、どんなに本当の事柄を述べても伝わらないものですね。

 

 人間は、真に<悲しい生き物・者>だと痛感させられます。

{親の因果が、子に報い}の言葉通りなのですが、現在の人達、医師も含めて教育者にもなかなか事実を理解出来ません。

彼等がどうして理解できないのか?ですね。

彼等は、現実に“自分の心の内海”、“自己・自分の潜在意識と無意識の心“を知っていないからです。

 この事については、医師も教育者も徹底的に“自分の生い立ちの心”、“自分の過去の心”を「第3の眼差し」で再点検してみる事でしょう。

「第3の眼差し」即ち、自分の眼で自分を客観的に調べる事。

これが出来なければ、本当に人の潜在意識と無意識が、どれほど現在の人の心と行動と会話を動かしているかが分かりません。

過去を見詰める「心理療法を」体験しておくべきです。

そうでないと、異常行動、異常会話、異常な現在の心、なども見えないでしょう。

どんな偉く賢いと自負している医師も教育者も、自分の深い心を知らずして他者の深い心を見抜く事は絶対に出来ませんね。

 

 多くの人達はよく「自分の心は理解できているのに、他者の心が分らない、だから悩み苦しむ」と、嘆いております。

親も同じなのです。

自分の子供が悩み苦しんでいても、“何故だろう、一生懸命に育てたのに・・・”、と言って<親は、親自らの考え方を変えない>のです。

「何故子供が悩むのか、子供の周囲の人達が悪いからではないだろうか」などと考えます。

確かに「親の心、子知らず」と言いますが、後から生まれて来た子供が、先に生まれて自分を此の世に送り出した親の心を知る筈はありません。

まして俗世間に出る前に、親から子供へ<一定の心の柵を植え込まれて>いるのです。

 ある程度の人格水準の発達があれば、子供だけが「心理療法」を受ければ、それで解決して行きます。

ですが、親が先に「インターネット心理療法」を受けて、自分の子供達の心を理解できる様になっておく事が大切です。

それ以外に{策}は有りません。

 

 過去の親と子供の{心の和解}が先、これだけで充分です。