‘うつ病’ カテゴリーのアーカイブ

<<うつ病>>究極の世界(18)

2006 年 10 月 1 日 日曜日

 一般的には、うつ病者が<悲しい、気分不良、目眩、憂欝、人生が面白くない、楽しくない>などと皆さんの前で呟いていても、結局は何も伝わらないのではないでしょうか。

「何で、この人変な事を言っている」とか「情けない人間だ」などと思うだけで終わる事が多いでしょう。

この嘆いている人達を{どうにかお世話してあげる}或いは{心の病気を治してあげるにはどうすれば良いか}が、理解できる人達は少ないでしょう。

当然でもあります。

自らが“心理療法”を体験して、充分に心の癒し}の世界を勉強していれば、嘆いて呟いている人達には、何を如何にお世話してあげるべきか、解る筈でしょう。

どうすれば悩む人達の{心の反転}を起こす事が出来るか、理解できているから、悩む人達への援助が可能となるのです。

{悩む人から→悩まない人へ}の方向性、如何にあるべきか解るのです。

 

 昨今の世の中、本当に大変です。

一般大衆のみならず、厚労省の人達、精神科医、診療内科医、そして、御住職さん達や一般に心理士にも、どうすれば{人の心の反転を得られるか}を解っていないのですから・・・。

日本全国、「うつ病」の薬を内服しながら休職している人達、或いは、「うつ病」がなかなか治らずに退職したままの人達、どの位の人達が居るというのでありましょう・・・。

沢山と悩みながら引きこもりの状態になっていたり、時には「心理療法を受けないでも自分の力で生きる」と言いながら、自殺をして行きます。

当方に来院された、「うつ病」に罹って薬の投与を受けながらの人達で、心理療法を勧めてみたものの、拒否されて自殺した人達が数人おられます。

長期間に渡り、悩む心の{糸のほつれ}が解けないために・・・要するに、人生の途上での{迷いの中に落ち込んで}這い上がれないだけなのです。

・・・・ここは、当方の説明です。

 

 うつ病者に「悩んでいるから心理療法を受けたら?」と勧めても受け入れないのです。

ここが、うつ病者への援助・援護・手助けなど、最大の難関です。

しかし、うつ病者の周囲にも通常は一人くらい<鍵を握っている>人が居るものです。

その人が一緒に“心理療法を受けてくれる体制になれば、うつ病者の当人も“心理療法”を受けてくれるものです。

うつ病者の治療は難しいものではありません。

唯、唯、うつ病者の周囲の人が上手に協力する気持ちが本当に有るのか無いのか、ですね。

 

日本でも昨今は沢山と自殺者が増えました。

薬だけでなく{心の治療が大事だ}と、常日頃から皆さんへの教育が重要となって来ている時代でしょう。

本当にそうだと確信しています。

<<うつ病>>究極の世界(17)

2006 年 9 月 26 日 火曜日

 「うつ病」は簡単に治る病気なのです。

しかし、薬だけ服用すれば簡単に「うつ病」が治るのかと問われれば、当方の体験から見ていると「薬だけでは簡単に治りません!」と伝えておきます。

上記は真実ですね。

自分の心が変わる事が重要なのです。

 

 そんなに重症でもない「うつ病」の人達でも、薬の内服だけでは「うつ病」のトンネルを通り抜けるのに時間、歳月がかかるものです。

 頭の上に、或いは体の全身の上に、大きな岩石が圧し掛かっていて身体は見動き出来ない状態の様、こうなるとかなりひどい「うつ病」です。

結構と症状の強い「うつ病」の人達が、汽車・電車・新幹線など利用する場合です。

列車が近づいて来ると・・・プラットホームで乗車する人達は待ちますね。

しかし、彼等は列車が近づいて来ると、ひとりでに自分の体が吸い込まれそうな、また、列車の眼前で飛び込みそうな気持ちに晒されます。

彼等は、高所に上がり遥か下方を見下ろすと、矢張り自分が眼前の絶壁から吸い込まれて落ちて行ってしまう様に感じます。

沢山の人ごみの中を歩くのは何と疲れる事でしょうか。

「うつ病」の人達は、目眩や足元が宙に浮いた感じ{浮動感とも言いますが・・}、呼吸困難にも襲われて意識不明で倒れそうにも感じて来ます。

また、狭い場所、格別に出口の無い部屋などに入ると、恐くなり動悸までが起ってしまい、死ぬのではないかとパニックになりそうです・・・呼吸困難にもなりそうですね。

広い場所に投げ出されると、その広い場所から目眩がして歩け出せない時もあるでしょう。

歩くのにも、恐くて歩けないのです。

デパートの中など、うつ病者は嫌います。

矢張り、人混みが多いと目眩や浮動感などで転倒しそうになります。

うつ病者は、最初からその事について知っていますから、特に込んでるデパートには行きたくないものです。

他人と対面で長時間にわたり話をすると、段々自分の頭が回転しなくなるので疲れます。目眩もしますし呼吸困難にもなります。

全て述べた訳でもないのですが、上記の諸処症状を自分で<予期不安>として感じるので、うつ病者はそんな場面を避けて通ります。

 

 五官・六官を、自分で自分の思う通りに動かせないので、大変に悲しい辛い思いをしながら毎日を過ごします。

なかなか自分のこの様な症状を他人に話せる訳ではありません。

自分の心の自己防波堤が壊れた状況が続くのです。

だから、悲しい、孤独、憂うつ、情けない、生きているのがしんどい、辛くなります。

 

 大変というか、面白いというか、沢山の人が悩みます。

<<うつ病>>究極の世界(16)

2006 年 9 月 25 日 月曜日

 「うつ病」になる{切っ掛け}は沢山とあります。

根源の{因}は“生い立ちである”と、くどい程に言ってきました。

即ち、作り上げられた人格に関わっています。

「うつ病」だけでなく、各種神経症・各種心身症・過食や拒食・過敏性大腸症・・・その他、いじめ・登校拒否・非行・家庭内暴力・校内暴力・引きこもり・ニート・アルコール依存・薬剤依存症・各種の犯罪・・・、全てが生い立ちの心に左右されています。

 

 全ての子供達は、それなりに悩みながら育つものであります。

生い立ちから過去を通して、どの位の心の葛藤を抱えているかの問題にもなってきます。

また、生い立ちの過去の心の葛藤は、何時も常に、同じ葛藤の量で現在を強迫しているものではありません。

たまたま現況が恵まれていますと、過去の心の葛藤は潜在意識や無意識の底に静かに横たわっています。

但し、一度現況が不況に陥ると、自分の過去の心は芽を吹き出してきます。

     「うつ病」は、過去に強迫されています。

     ヒステリーは、眼前の現在に強迫されています。

     強迫神経症は、未来に強迫されているとも言われます。

ですが、結局上記の3疾患は、見掛けは<その様に見えて>も突き詰めて考えると矢張りそれぞれ{生い立ちの心=過去の心}から{現在の心}が強迫されています。

 

 何度も同じ事を言っていますが、聞き手が<そんな筈はない>などと否定したまま、心理療法を体験しないのです。

体験なくして悟れないのです。

心と体の世界を悟るには100%設定された条件で、自分が“心理療法の体験”をする事しかないのです。

 

<ここで、ちょっとばかり難しい事を話します。>

「無常観」を悟った人は、人生の最高の{悟り}ですから、そんな人達であれば、もはや自分の過去と現在と未来とか、なんて話しをする必要は全くないでしょう。

過去・現在・未来の話は、全て体得出来ている筈です。

上記を体で悟っている人は、100%{うつ病者}にはならないでしょう。

悩む人ではありませんから「うつ病」になりません。

 

 何故、“心理療法の体験”が必要か?

・人生をある程度でも悟り、気楽に生きて行ける人間になるためです。

・自分の弱点である自分の心・感情・意思・自我などを上手に作り上げるためです。

・自分の体質と言うか、体の弱点をもっとましな体にする、丈夫な体にするためです。

うつ病、各種神経症、各種心身症、などに罹らないために自己を磨いておく事が重要なのです。

 自分の心をコントロールできるためにです。

<<うつ病>>究極の世界(15)

2006 年 9 月 19 日 火曜日

 多くの皆さんは人生を楽しく生きている積もりでしょうが、本来的には、唯、唯、ぼんやりと生きています。

自分の生きている人生で近未来に<何か良い事が起こる>のではないかなどと思っていますね。

見方によっては、ぼんやりと毎日を生きています。

勿論、何がしかの金銭を得るために“仕事をしている”と言われるのでしょうが・・・。

 

 どういう病気にしても、心の絡まっている病気は、人生を生きて居る時に全く予期していない出来事が突然訪れて来ると、意気消沈して心が壊れて行きます。

「こんな予定は、自分の人生に起る筈ではなかった・・・」などと悩み始めるのです。

「うつ病」になり易いのは、あくまでも<切っ掛け>として述べますが、人災による場合の方が多いです。

「あの人が居なかったら、今の自分はこんな被害に遭わなかった」・・・、{悔しさ}や{悲しさ}など、自分の心を自分で消去出来ない、昇華出来ないのです。

 頭の中は辛い思いでパニック。

パニックにも突然に強度に襲ってくる場合と、ゆっくりとじわりと襲って来るパニックがあります。

沢山の見方がありますが・・・、自分が生きていると、何が、何処で、どんな風に、自分に起って来るのか、日頃から覚悟しておくべきです。

この様な言葉を並べても、「何で<そんな馬鹿な事>を言うのだ」と、言う人もいるでしょう。

そんな人は人生での諸々の出来事が見えていないのです。

もっともっと、人生について学習して欲しいですね。

 

 「うつ病」の“根っ子”の心は簡単です。

唯、その“根っ子”で渦巻いた心を、如何に整理できるかどうかが、「うつ病」から解放されるかどうかの<分岐点>となります。

当方の25年来の心理療法から何時も感じる事柄ですが、お医者さんも御住職さんでも、過去の心の縺れた心の問題を解いて行く方法を知っておられない様です。

もっとも、御自分で体験されている人達は理解と体得出来る筈なのですが・・・。

よく言われるのは“考えなければ・執着しなければ<悩み>は起らない”ということです。

人によれば「過去を忘れて下さい、過去を考えないで下さい」なんて言う人が居ますが、とんでもない事を言う人だと思います。

そんな人達を見るだけ、聞くだけで当方は情けなくなります。

絡まった人の心を解いてあげるのが、此の世の最高の出来事だと信じています。

 

 「うつ病」は、過去から強迫されているものです。

“過去の心を見つめる習慣”を人は見詰めなければならないでしょう。

過去を見詰め、現在を見詰め、未来を眺め生きる事、これが正解です。

うつ病、神経症、心身症も同じです。

<<うつ病>>究極の世界(14)

2006 年 9 月 15 日 金曜日

 「うつ病」に罹るかどうかは、その人の{人生観}に関わっているだけだ、と伝えておきます。

本当に面白いというか当方から見ておれば、うつ病者の心には{簡単な心のトリック}がありますね。

うつ病者の心は決して複雑でもありません。

全ての心の{カラクリ}が見えるものです。

勿論、長期間心理療法に関わって来ないと、全くと皆さんには伝わらない「心の世界」の話ではありしょうが・・・。

 

 自分の心の底にマイナスの気持ちを抱えながら日常生活を送り「自分はとても真面目な人間だ」と思っているところが危険な考え方なのです。

 人は生まれ、成長し、人生の終末に向かって滅して行くだけなのです。

人生とは、唯、唯、それだけの過程なのです。

遺伝子の結合→胎内→新生児→乳児→幼児→学童→生徒→学生→青年→成年→壮年→老年・・・などの過程を通り、人は滅して行きます。

{生}あるものは、必ず{滅}するものです。

 殆どの人間は<近過去>と<近未来>だけしか見ないものです。

それが、普通の人達の考え方です。

しかし、これでは普通の人間で終わってしまいます。

{人生とは、何か???}、{自分の存在とは、何か???}、{他人と自分???}、{動植物と自分???}、{自分と太陽系???}、{自分と銀河系???}、{自分と宇宙???}・・・などの関係を、とことん見詰めて熟慮してみる事です。

これらをしっかりと眺めて体得出来ている人ならば、自分の人生を生きるのに不平・不満・やきもち・嫉妬・妬み・恨み、などは持たないものです。

だとすれば、劣等感・優越感・自惚れ・も持たないで済みます。

 

 「うつ病」の人は、薬を服用するだけでは人生の勉強になりません。

薬を服用しないと{頭の回転・思考能力が廻らない}、そんな場合は絶対に内服薬を飲みながら“心理療法”を受けましょう。

やがて薬は要らなくなるでしょう。

注意しておくべきは、自分の事ばかり考える事ではなく、時には他人が喜ぶ事もしてあげましょう。

 自己中心的な考え方、自己愛形(ナルシスト)の人もあまり関心できません。

何故なら、周囲の人達から嫌われる事になります。

あまりにも周囲から嫌悪感をもたれると、“悲しい思い”・“孤独な思い”をして自分の居場所がなくなってしまいます。

 

 そう、人生、時には周囲の人から嫌われたり馬鹿にされる場合もあるでしょう。

これが何時までも続かないようにする事がその人の手腕です。

どんなに努力や精進していても、時には周囲が認めない場合は有ります。